AI会話フローとは?LINEで自然な応答と自動連携を両立する仕組み

LINE上のAI会話フロー機能について、フェーズとアクションの考え方、管理画面での設定、実行トリガー、注意点までわかりやすく整理します。

AI会話フローは「案内」と「自動連携」を分けて考える仕組みです

AI会話フローは、LINEでのやり取りをただの自動返事で終わらせず、会話の案内条件がそろったときの外部連携を組み合わせるための仕組みです。店舗ごとに「どう案内するか」をわかりやすい言葉で決めながら、必要なタイミングで通知・投稿・個別配信までつなげられます。

大事なのは、会話を最初から最後まで同じ流れで固定しないことです。お客様の返事や話の流れに合わせて、AIが前後を行き来しながら対応します。さらに、会話の途中でも条件がそろえば動けるため、問い合わせ対応、見積もりの受け取り、担当者への引き継ぎ、急ぎの報告などに向いています。

1. 会話フローの基本の形

会話フローは大きく分けて流れの段階動作で成り立っています。

  • 流れの段階は、AIが会話のどの場面にいるかを示す目印です。
  • 動作は、決めた条件と必要な情報がそろったときに行う処理です。

これまでのように「最初にAを聞いて、次にBを聞いて、最後に送る」と決め打ちする形ではなく、会話の流れを見ながらやわらかく動きます。たとえば、お客様が先に必要な内容をまとめて送ってきた場合は、その時点で次の動きへ進める設計です。

2. 流れの段階は順番を固定するものではなく、案内の目印です

流れの段階は「今どの場面にいるか」を示す目印です。AIに対して、この場面ではこう返すこの条件なら次へ進むという方針を与えます。ただし、会話フローは台本のように一方向で進むものではありません。お客様が話題を戻したり、必要な情報を先に伝えたりした場合でも、AIは会話の内容に合わせて前後の段階へ自由に動けます。

たとえば、問い合わせの最初の場面では内容をやさしく整理し、必要な情報がそろったら担当者への通知準備に移る、といった使い方ができます。逆に、お客様が「予約内容はこれで確定です」と伝えてきたなら、途中の確認を省いて次の動きへ進めます。

この考え方により、お客様に同じことを何度も聞く場面を減らし、自然なやり取りのまま実務につなげられます。

3. 動作は会話の途中でも行えます

動作は、流れの段階と別に動く条件付きの処理です。条件がそろったとAIが判断したら、会話の途中でもそのまま行います。たとえば、以下のような使い方があります。

  • 問い合わせ内容をChatWorkへ送る
  • 担当者や店舗宛てにメールを送る
  • 承認済みの人向けのLINE個別配信の待ち列に入れる

ここで大切なのは、動作が「最後の一言」にだけ頼らないことです。会話全体を見て、すでに必要な情報がそろっていれば、その時点で動けます。これにより、お客様がまとめて返してきた内容も、落ち着いて処理できます。

4. 設定は ai_flows と ai_flow_actions で管理します

設定は主にデータベースで保存し、管理画面から編集します。中心となるのは ai_flows という表です。

  • shop_id: 店舗ID
  • name: フロー名
  • description: 概要
  • purpose_prompt: AIへの大まかな指示
  • phases: 流れの段階と動作のJSON
  • is_active: 有効・無効
  • priority: 優先順位

また、古い形式とのつなぎや、設定が足りないときの補助として ai_flow_actions という表も用意されています。新しい形式の phases に動作が入っていない場合は、ここから読み込んで同じように扱います。

さらに、動作した結果は flow_action_logs に残ります。成功・失敗、動作の種類、要約、くわしいJSONなどが保存されるので、あとから確認しやすい形です。

5. フローを使うには全体の切り替えが必要です

会話フローは、設定があるだけでは動きません。shop_settings.ai_flow_enabled が 1 になっている店舗だけが対象です。これが無効なら、get_active_flows は何も返さず、会話フローは適用されません。

つまり、店舗ごとに少しずつ導入したい場合でも、全体の切り替えで安全にオン・オフできます。運用前の確認や、問題が起きたときの停止にも使いやすい考え方です。

6. AIには会話全体を見て判断してもらいます

会話フローが有効なときは、AIに通常の返答指示に加えて、フロー用の追加説明が入ります。そこでは、次のような考え方を伝えます。

  • 直前の一文だけでなく、会話全体を見て判断する
  • 流れの段階は目印であり、順番にしばられなくてよい
  • お客様が断ったら、無理に進めない
  • 条件がそろえば、会話の途中でも動作を行う
  • 同じ会話で複数の動作を行ってよい

また、動作ごとに名前、概要、目的、きっかけ、集める項目、使う道具が並びます。AIはこの内容を見ながら、どの動きを呼ぶかを判断します。

7. 動作は関数呼び出しで行われます

実装では、OpenAI Chat Completions の関数呼び出し機能を使って各動作を実行します。動作ごとに action_{flow_id}_{action_idx} という名前が付き、引数には summary が渡されます。

AIは、きっかけの条件を満たし、必要な情報がそろっていると判断したときにこの動きを呼びます。集める項目がある場合は、自然な会話でそれらを埋めてから実行します。集める項目がない場合は、会話の要点をまとめて、そのまま実行できます。

たとえば、店舗報告や急ぎの連絡のように「細かく分けて集める」より「まとまった時点ですぐ共有したい」用途では、集める項目が少ない動作のほうが向いています。

8. 動作の種類ごとの使い方

会話フローの動作には、主に3つの種類があります。

chatwork

指定したChatWorkのルームへ投稿します。room_id が必要で、message_template{summary} を入れられます。APIトークンは店舗共通の設定から補えます。

email

メール送信を行います。宛先が未設定なら、店舗の通知先メールへ切り替えられます。件名や本文には {summary}{flow_name}{action_name} を反映できます。

linepush

承認済みの人向けのLINE個別配信の待ち列に入れます。送信先は担当者などの承認済みユーザーを想定しており、お客様本人へ送る用途ではありません。

9. きっかけは「条件」と「集める項目」の両方で考えます

動作は、単にある言葉が出たらすぐ行うわけではありません。AIが会話全体を見て、きっかけの条件必要な項目がそろっていると判断したときに動きます。

たとえば「新しい予約が確定した」「見積もり依頼が終わった」「担当者への引き継ぎが必要」など、わかりやすい言葉で条件を持たせられます。会話の途中でお客様が内容を修正した場合は、最新の内容を反映した完成版のsummaryにしてから実行します。

この仕組みは、入力欄を埋めるような使い方と、雑談に近い自然なやり取りの両方を組み合わせやすいのが特長です。

10. 会話履歴と直近の実行記録を使って、聞き直しを減らします

フローを使うときは、会話の記録を少し多めに見ます。ふつうより多くのメッセージを参照して、情報を集める流れを見失いにくくします。さらに、同じLINEユーザーについて成功した flow_action_logs を最大10件取り出し、すでに送った内容として追加します。

これにより、AIは「この人の名前はもう聞いている」「電話番号は前に受け取っている」といった流れを踏まえられます。結果として、同じ質問を何度もくり返す回数を減らし、使いやすさの向上につながります。

11. LINEのボタンから手動で確定させることもできます

AIが自動で動かなかった場合でも、LINEのボタンから動作を実行できる仕組みがあります。postback.dataaction_{flow_id}_{action_idx} という形なら、その動作に結びついて実行されます。

このときは、summaryが空なら「ユーザーがLINEボタンで確認しました」といった内容に置き換えて記録します。つまり、会話の途中でAIだけでは決めきれなかった内容でも、最後の確認を人やボタンで補えるわけです。

なお、LINEのテンプレートにはボタンの数に上限があります。ボタン付きの返信を使う場合は、どの動作を先に見せるかも考えておくとよいです。

12. 管理画面ではフローの作成・編集・削除と記録確認ができます

店舗側の管理画面では、会話フローを作成・編集・削除できます。具体的には、次のような操作ができます。

  • フロー名、概要、目的の説明を編集する
  • 優先順位を決める
  • 有効・無効を切り替える
  • 流れの段階を追加したり並べ替えたりする
  • 動作を追加し、条件や集める項目を設定する
  • 実行記録を探して確認する

業種ごとのひな形から初期フローを作れるのも、運用しやすい点です。飲食、サロン、工場、企業、医療、不動産、美容など、よくある接客の形を最初から用意しておけます。

13. 実際の運用でできることをまとめるとこうなります

  • わかりやすい言葉で流れを決めて、接客の口調をそろえる
  • 条件がそろったらChatWork・メール・担当者LINEへ自動でつなぐ
  • 集める項目が少ない動作で、急ぎの報告や店舗報告をすぐ送る
  • 同じお客様・同じ会話で複数の動作を行う
  • 全体の切り替えで、店舗ごとにまとめて止められる
  • 実行記録をデータベースに残し、管理画面でたどれる
  • LINEのボタンで手動の確定に切り替えられる

要するに、会話フローは「AIの返答の決め方」と「業務へのつなぎ方」をひとつにまとめるための機能です。問い合わせ対応の質をそろえながら、必要な情報はそのまま社内へ流せるため、現場の手間を減らしやすくなります。

14. 導入時に気をつけたい点

  • LIFF連携がまだ終わっていない人には、先に連携URLを返す流れが入る
  • 承認が必要なモードでは、未承認の人にはAIの返事をしない
  • メッセージの長さや1日の回数など、LINE側の決まりがある
  • replyTokenは使える時間が短いため、遅れて処理すると失敗することがある
  • 読み込み中の表示を出してからAIの返答に進む前提で考える

また、動作の種類によっては送信先の設定やメール送信の設定、APIトークンなどの準備も必要です。機能そのものだけでなく、実際の運用に必要な外部の設定まで一緒に確認しておくと安心です。

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全体像はピラー記事「LINE×AI×自動化とは?店舗が最初に揃える3つの設計」もあわせてご覧ください。

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